人妻探偵 2茉莉 30才道行く車のライトで、度々鮮明に映し出される人影。
案の定、エミちゃんと牧田さんです。
仲良く
ベンチに腰を下ろし、ぴったりと寄り添って座っている。
そして何度も何度2つの顔の部分の影がくっついたり離れたり。
――キスしています。
ちゅっ、ちゅっと軽く可愛いキスが何度か続いた後、長い長いキス。
私もなんだか息が詰まる思い。
食い入るようにその光景を見つめていると、
「あ~、とうとう落ちたね」
いつの間にか佐野さんが私の隣にいて、腕組しながら2人の姿を観察していました。
目を皿の様にして他人のキス現場を見ていた私は、
なんだか恥ずかしくなってきました。
ここまでくれば、牧田さんがエミちゃんをリードしていくことでしょう。
私はふと、何やってるんだろうと思いながら
夜空を見上げます。
「あ、あ~あ~あ~」
佐野さんが変な声を上げるので再び例の2人に目をやると、
なんとエミちゃんが牧田さんの上に座っていました。
両腕をしっかりと牧田さんの首筋に絡ませ、まさかセックスしているわけではないでしょうが、まるで対面座位を着衣で行っている様に見えました。
おまけにエミちゃんが牧田さんの膝の上で身体をさする様に前後にしています。
多分、豊満なエミちゃんの胸が、牧田さんの鼻や頬に触れているのだと思います。
「エミちゃんスゲェなぁ。牧田が羨ましいねぇ~」
「え?佐野さんってエミちゃんの事狙ってたんですか?」
「いや、そうじゃないけどさ。俺も最近ご無沙汰だし」
「そうなんですか・・・」
ムクムクと湧き上がってくる妙な気持ち。
佐野さんは今、エッチがしたいという事かしら?
他人のあからさまな絡みをみて、興奮してるのかしら。
いえ、興奮しているのは私の方みたいです。
夜の冷たい空気の中で、顔が異様に火照っています。
何かしら下半身がむず痒いような、そわそわした気分。
今日はお酒も飲んでるし、あんな場面を見せ付けられて、少しおかしくなっているようでした。
人妻探偵 2 「俺、エミちゃんより里中さん(←私の苗字)の方がいいかな」
「え?」
佐野さんの顔は笑っていましたが、目が真剣にキラリと光っています。
私は必死になって自分への言い訳をしながら、黙って佐野さんの手を握りました。
駅近くにあるラブホテル街へと歩を進める私と佐野さん。
もしかしたら、エミちゃんたちとバッタリ会うかもね、なんて笑いながら歩きます。
久々に胸がどきどきしてしまいました。
「あ」
佐野さんは小さく叫ぶと私の腕を思いっきり引っ張り
路地裏に連れ込みました。
「まじであの2人がいた」
「本当?」
「本当」
私たちは一瞬間見つめあい、そしてそのまま吹き出してしまいました。
まるで安物のドラマのよう。
暫くクスクスと笑った後、佐野さんは私を抱き寄せてキス。
甘くてとろけてしまいそう。
5分ほどお互いの唇を貪りあい、再び手を繋いでホテルへと行きました。
休み明けの会社で、エミちゃんは心なしか色気が増しているように見えました。
私と牧野さんは、エミちゃんの積極的な行動を見つける度に目をあわせて笑いました。
そして、度々身体を重ねるような関係になりました。
エミちゃんというフェロモン娘のお陰で、私までこんな楽しみを見つけてしまうなんて。
思いもよらなかったこの幸運。
昨日、エミちゃんにランチをご馳走しましたが、
「先輩が奢ってくれるなんて珍しい」
「最近先輩、なんだかイキイキしてる」
と、するどい発言をうけてしまいました。
今後も
探偵&イケナイ関係は続いていきます。
今度は私たちが
探偵されないように、充分注意しつつ。
人妻探偵 2
テーマ : ***官能小説*体験談*h小説***
ジャンル : アダルト