一階下のご主人とマサヨ 40才高校1年になった娘に
「お母さん、もうちょっと化粧とかしたらぁ?」
と言われてしまいました。
最近彼氏でも出来たのか、急に色気づいてきた様子。
鏡の中に映った私の顔。
40年間見慣れてきた顔ですが、確かに年齢による小じわ、弾力のない様子がありありと見て取れる。鏡は残酷ですね。
化粧などしなくてもツヤツヤしている娘を見ると、少し嫉妬心の様なものが湧いてきます。
私も昔はミニスカートを履いてみたり、夜の街に踊りに出かけたり。
それなりに頑張っていたのですが。
自分は世間で言うオバサン、なんだなぁと、改めて自覚すると
悲しいような、力が抜けるような、やりきれない気持ちになりました。
そういえば、旦那と最後にセックスしたのはもう3年も前になるでしょうか。
女としての魅力がなくなれば、性行為がなくなるのは当然。
40才という年齢は「もう40才」とも言えますが、「まだ40才」とも言えるのではないか。
しかし、高校生から見ればオバサンすら通り越している。
生理前ということも手伝って、じっとしていると自然に気持ちが落ち込みます。
私は気を取り直して、家中の掃除を始める事に。
普段は手を出さない食器棚の上、押入れの奥、換気扇・・・
自分の年齢を忘れるかのように無我夢中で掃除。
箪笥の上にあるダンボール箱をどけようと、背伸びをして箱を動かした途端、
かなりの重量があったそのダンボール箱は自身の重みでずずずずっと箪笥からせり出し、
私の奮闘空しく、大きな音を立てて床に打ち付けられました。
ずっしぃぃぃぃん・・・
一瞬、地震でもあったかのような(それは少し大袈裟かもしれませんが)振動を伴って大きな音が響き渡ります。
程なくして、玄関のチャイム。
ドアを開けると1階下に住む秋元さんの旦那さんがひょっこり顔を出しました。
「あら秋元さん、こんにちは。今日はお休みですか」
「えぇ。それより・・・今の音、何かあったのかと思って」
「あぁあれ。やっぱり響きましたよね?すみません。ちょっと手がすべって」
「奥さん大丈夫ですか・・・って、手、血が出てますよ」
小指の付け根の下辺りから、薄っすらと滲んでいる血。
自分では全く気付きませんでした。
「あら本当だ。全くそそっかしくて」
「ちゃんと手当てしなきゃだめですよ」
秋元さんは靴を脱ぎ、家の中へ上がりこみました。
大したことじゃないのに。と思いながらも、随分親切な人なんだな、奥さんは幸せだな
などと考えます。
秋元さんは「あ、これですね」と言ってダンボール箱を箪笥の上に戻そうとしています。
Tシャツから覗いた二の腕の逞しい筋肉。
秋元さんからは「男」の匂いが漂うようでした。
不意に私は、ダンボール箱を載せ終わった秋元さんの背中に顔を凭せ掛け
「抱いて・・・」
と呟きました。
どうして急にこんなにも大胆な発言をしてしまったのか。
今でも分かりません。
ただ目の前にいる男という存在が忘れていた何かを呼び覚ましたようでした。
秋元さんは一瞬固まった後、くるりと振り向いて私を抱きしめました。
力強い抱擁。
私を覗き込むようにして唇を重ねます。
微かに漂う酒の匂い。
ぼってりと厚いぬらぬらとした舌が上下の唇を割って、私の中に滑り込みます。
くちゃっ・・・ぺちゃ・・・
秋元さんはウネウネと舌を回転させ、私の口中を舐めまわします。
口の粘膜から快感がじわりじわりと拡がる様に、私の力は抜けていき・・・
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