見知らぬ大学生 第1話美和子 27才18歳で妊娠、20歳で結婚、出産。旦那は1つ年下です。
中学、高校と女子校だった私は
大学生になり、今の旦那にひっかかってしまい妊娠したというわけ。当然、大学は中退。
ですから、旦那以外に男の人は知りません。
昔から童顔でチビ。おまけに目が悪くいつも眼鏡。
周りから女性として見られたことのなかった私は、初めての男に全てを捧げてしまったのです。
そういう人も世の中にはいっぱいいるし。
友人たちはそう言います。
しかし、子供も小学校に通い始め自分の時間が増えるにつれて
なんかつまらない気がする・・・
と、漠然とした思いが体の内側から湧いてきました。
27歳という年齢はさほど若くはないけれど、まだまだ色々できるんじゃないかなぁ
なんて、夫も子供もいるのに、そんな事を考えてしまう。
とある日曜日。モヤモヤした気分を払拭しようと思い
子供を旦那に任せ、私は一人街へ買い物へ。
久々のショッピング。(当然、大したものは買えないんですけど)
暫くこないうちに、駅ビルの中の様子も大分変わっていました。
今はこんなのが流行ってるのか・・・
一通り見て回った後、休憩のために喫茶店に入りました。
隣には
大学生くらいのカップル。
独りで喫茶店やファミレスなんかに行くと、ついつい隣の会話が気になるというか、耳に入ってきてしまいます。
女「この前も言ったけどさぁ、何とかなんないわけ?」
男「だからさ、今ここで話すことじゃないでしょ」
女「じゃあどこで話せばいいの?家じゃ私の話なんて聞いてくれないじゃない」
男「分かったからさぁ、もう少し声小さくしてよ」
女「何よ?アンタが浮気するからいけないんでしょ!?」
男「・・・わかってるって。お願いだから声・・・・」
女「もういいわよ!私の話より周りの目が気になるなんて最低ッ!!!」
女は捨て台詞を吐き、勢いよく立ち上がり退場――
おそらく、私以外の人もこの2人に釘付けだったに違いありません。
まるでドラマのワンシーンを見ているようでした。
男が独り残り、周りのお客さんたちは何事もなかったかのように、
それぞれ会話したり読書したり。
私は何となく取り残された男の方を眺めると
「聞こえてました・・・よね?」
恥ずかしそうに頭をかきながら喋りかける男。
駅で独り、階段につまずいた時なんかの気まずさに似てる。
多分この男も、独りで黙っているのが苦痛だったんだろうな。
瞬時にそう悟りました。
「えぇ・・・でも、あんな大声でなくても、ねぇ?」
慰めるように言うと、男はあははと笑いました。
笑いながら、少し泣きそうな様子になっているのが可愛くて。
「ねぇ、よかったら焼肉行きません?」
「・・・は?」
「フラれた後は景気良く!奢ってあげるよ」
「え、でも」
「よし!そうしよう!!」
私は強引に彼をひっぱり焼肉屋へ。
男はキョロキョロして困ったようにしていましたが、私の後へ付いて来ました。
「嫌なことはこの際忘れちゃおうよ」
「ん~そうっすね!姉さん、飲みましょう!!」
お
酒もお肉もこれでもかという程注文し、勢い良く平らげていきました。
焼肉を一緒に食べる男女は・・・どうのこうの
というフレーズが頭を回っていました。
いいえ、
酔いが回っているのでしょうか?
久々に大量に飲みました。お肉をこんなに食べたのも久しぶりです。
「姉さん、聞いてくださいよ、アイツ・・・って、聞いてる??」
大分
酔いが回っているのか、男は顔を赤らめながら語り出します。
「はいはい、姉さんは聞いてますよ。でもアナタはフラれたんだから、彼女のことは忘れなさい」
「いやね、あの女、俺から別れてやろうと思ってたんですよ」
「強がりは、かっこ悪いよ」
「いや、あの喫茶店で充分かっこ悪いし。姉さんには見られてるし」
「そりゃそうだ」
「あんな女より姉さんの方が全然いい女だよ」
酔っ払いの言葉に、一瞬ドキっとしてしまいました。
「私なんて子供っぽいし、アナタの彼女、いや元彼女、相当きれいな人じゃない」
「あんな奴、全然だよ。エッチの時もマグロだし」
「マグロって、それはアナタの腕が悪いんじゃ・・・・」
「うわ、ひでぇ。じゃあ確かめてみる?」
さっきより赤い顔をした男。目が完全にすわってきている様子。
私はお
酒で痺れた頭を使って考えてみる。
このままお
酒のせいにして、この男に抱かれてみたい。
旦那以外の男は、どんなセックスをするんだろう。
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