エレベーターの恍惚美和 42才
専業主婦をしております。子供は2人。中学3年と中学1年生の娘がおります。
主人はごく普通のサラリーマンで、私たちはごくごくありふれた一般的な家族だと思います。
さて、そんな私たち一家はとあるマンションに住んでおります。
家族住まいの家、1人住まいの家、外国人の方、お年寄りの方、様々な年齢・職業・国籍の人が住んでいてかなり賑やかなマンションです。
私の家は8階建ての7階。毎回
エレベーターを使います。
その
エレベーターで、思いも寄らない出来事が起こりました。
その日、私は地域の吹奏楽サークルの飲み会で、相当いい気分になっておりました。
サークルには20代~60代の男女が計50名程所属しています。
全員の顔は覚えていませんが、若い人もお年寄りの人もいて様々な人に会える楽しいサークル。平坦な毎日の中、私の唯一の楽しみといっても過言ではないくらいです。
当然飲み会も盛り上がり、年甲斐もなく若い人に混ざってはしゃいでしまったのです。
音楽の話に始まり、若い人たちのサークル内の恋愛模様や交友関係、果てはちょっと卑猥な話まで飛び出しました。
同じマンションに住む仲間もいましたが、私と同じ棟の人はいませんでした。
私は1人興奮気味のまま
エレベーターに乗り込み、7階のボタンを押して「閉」ボタンを押しました。
その時、フラフラとこちらに歩いてくる人影が見えたので慌てて「開」ボタンを押すと、先程まで一緒だった佐藤さんでした。
佐藤さんは違う棟に住む40歳くらいの男性。同じマンションなのでよくお話もします。
「どうしたんですか?」私が聞くと、佐藤さんは「鍵をどこかでなくした」と言います。
「奥さんに開けて貰えばいいじゃない」と言うと、今日奥さんは実家に帰っているというのです。
時刻は午後11時。管理人さんにあけてもらえば・・・と言いかけて、そういえばここの管理人のおじいちゃんはこの時間もううつらうつら寝ていることに気付きました。
本当は管理人さんを起こせばいいのですが、何となく気が引ける佐藤さんの気持ちはよく分かります。
しかし、私の家には娘も夫もいるし、こんな時間にいくら知り合いとはいえ男性を連れて帰るわけにもいかず。
どうしようかと思案しているうちに、
エレベーターが動き出してしまいました。
佐藤さんはふらふらふらふらっとしたかと思うと、私の方に倒れ掛かり、ちょうどキスしてしまいそうな距離に顔と顔が接近しました。
私が慌てて佐藤さんの顔面を両手で押さえると、彼の片手はぴたっと私の股に触りました。
「あっ」
思わず声が出てしまいました。
佐藤さんは急に手をモゾモゾと的確に動かし始め、私の下半身をまさぐりました。
酔っているフリをしていたのです。
「止めてください」と言いつつ、じゅんと汁が溢れるのを感じました。
そんな私の内心を見透かすように、彼は私の唇に舌を差込みます。
ベロベロと蠢く彼の舌。熱くねっちょりしたキスは久しぶりでした。
「んふっぅ」
同時に胸を鷲掴みされ、激しくも揉みしだかれ。久々の力強い男の感触に頭と身体が痺れるように反応してしまいます。
「あっ、ああぁぁ」
全身が崩れるような感覚に襲われたとき、
エレベーターが開き、少し肌寒いような冷たい風が吹き込みました。私の住む7階です。
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